茨城県の常陸大宮市にお住いのお客様から、風呂の水漏れで困っているというご相談がありました。直行してみると緑の多い住宅街の中で広大な敷地の中に建つ築年数が5年ほどの大きなお宅でした。広い庭に平屋の歴史を感じさせる母屋と、その隣に2階建てのモダンな印象の家屋が建っており、今回のご相談はそのお宅の2階に設置された浴室からの水漏れの件でした。
2世帯住宅になっており、水回りが1階と2階にそれぞれの世帯用に作られた間取りです。ご家族は1階に住むご両親と2階には中学生の娘さんと息子さん夫婦の5人です。問題の発生しているバスルームは、普段は息子さん夫婦が多く使用する箇所で、ある日食事中に1階の天井から水滴が落ちてきたころによって水漏れが判明したものです。
最初はその症状から雨水の侵入かと思われたのですが、よくよく考えるとその上層には息子さんご家族の浴室があるので、その線は薄いのではないかと考えたと言う事でした。連絡を受けてお伺いしてみると、確かにご説明頂いていた箇所には水漏れのシミが見つかりました。
さっそく調査を開始してみると、家じゅうの全ての水栓を閉じている状態でも水道メーターが回っているのが確認できました。
つまりどこかから水が漏れていることが原因という事で、さらによく聞いてみるとごくわずかですがどこかから水の流れるような音が確認できました。雨漏りのようなシミが出現する場所は、必ずしも水漏れを起こしている部分の真上とは限りません。少しずつ水漏れが続くことで水が天井裏の梁などを伝ってゆき、溜まった部分でシミを作る事も考えられるためです。
漏水場所を特定するために1階の天井部分に穴をあけてみたところ、2階浴室の床下部分に水のたまった場所が見つかりました。どうやら浴室の給水管か給湯管のどちらかの一部が破損して、少しずつですが水漏れを起こしてしまっているようです。さらに細かく調べてゆくと、どうやら給水管に小さな穴が開いているらしいことが判明しました。さっそく小さな穴の開いた部分を特定して給水管の一部分を取り替える事が出来たので、浴室からの水漏れは解消しました。
近年こちらのお宅のように2世帯住宅に限らず、日当たりの良い2階部分に水回りを設置する住宅を良く見かけます。今回のような水漏れが起こると、発見が遅れてしまえば2階部分からしみ出した水が家の躯体部分にかなりのダメージを与えてしまう事も考えられます。こちらのお宅は幸い発見が比較的早かったので大事には至らなかったのですが、心配なことは今後も遠慮なくご相談くださいと申し上げました。