顔を洗っていたら、洗面台の異変に気付いた。まさかのSOSに驚いた方も、いるのではないでしょうか。よく使うキッチンやトイレと違い、異変に気付くのが少し遅れてしまうのが洗面台の水道トラブルです。今回は洗面台の水漏れトラブルを修理したケースを紹介したいと思います。まさかの時のヒントにしてみて下さい。
◇思わぬ時に訪れる、洗面台の水漏れ
「洗面台からチョロチョロ水漏れがあるので、至急見に来てもらえませんか?」このようなお電話をいただいたのは、とある夏の日のこと。お電話の主は茨城県常総市にお住まいの20代のお客さまでした。おばあ様と一緒に戸建て住宅にお住まいだそうですが、昨日から洗面台の様子がおかしく蛇口付近から水漏れの兆候が見られるとのこと。さっそく工具を詰めて、ご指定の住宅に向かいました。
あすなろの里と吉野公園の前を通り過ぎ、しばらく道なりに進んだところに住宅があります。近くには味噌やしょう油を作る昔ながらの醸造所もあり歴史の面影を感じることができました。呼び鈴を押し、ご自宅の中へ。
綺麗に整理されたご自宅に上がり、階段下にある洗面台に向かいます。古いけれどもしっかり管理されている、清潔な印象の洗面台でした。さっそく耳を澄ませてみると、やはりコポコポと水の滴る音が反響しています。水道の蛇口付近にその兆候が見られたので、蛇口の部分に工具を押し当てて中の様子をチェックしてみました。
思っていた通り、蛇口の先に付いているシャワーヘッドにて不具合が発生していました。多くの場合塩化ビニルなどのマテリアルで構成されているこれらの部材は、老朽化すると部品の一部が劣化して、水漏れを起こすことがあります。放置しておくとさらに状態は悪くなるため、新しい商品と交換してあげることが大切です。
お客さまに事情をお伝えし、了承を得た上で新しいシャワーヘッドと交換することにしました。品番や型式をチェックして、同じ形式のものと取り換えてあげます。ナットを回しシャワーヘッド本体を取り外し、同じ部分に新しい部品をあてがいます。細かなネジを留めていき、最後にぎゅっと力を入れて押し込めば修理はおしまいです。
念のためレバーを押して水がきちんと流れているか、チェックしてみることにしました。誤って取り付けしてしまうと、さらなる水漏れを引き起こしてしまうこともあります。1分ほど水を流して様子を見ましたが、洗面台から水漏れが起こる兆候はありませんでした。お客さまに確認してもらい、今日の作業は終わりになります。