近年ではデザイン性を重視した住宅設備が人気を博しています。その中でも対面式のシステムキッチンは主婦層に絶大な支持を集めており、リフォームなどを行い構造を変更される方も多いかと共われます。
今回はそんな台所にまつわる詰まりエピソードをお話したいと思います。
お電話をくださったのは龍ケ崎市の佐貫町にお住いのお客様。数週間ほど前から流し台の付近で変なニオイがしており、それと同時に水の流れも悪くなってしまったそうです。
すぐさま車を走らせお家へ向かうと、見えて来たのはコンクリート打ちっぱなし仕上げが印象的なとてもお洒落な住宅。奥様がお出迎えくださったのですが、建築3年目にして起きたトラブルにどこなく不安そうなご様子。
こちらは二世帯住宅というお話で、二階部分がお客様ご夫婦の居住スペースとなっています。早速例の台所を調査していったところ、鼻を突く酸味がかった悪臭と、排水の引き込みが極端に遅くなっている事が確認できました。
この症状は完全に詰まっているというよりはパイプの内側をコーティングするようにしてヘドロや油が層をなしている時特有のもので、数年間の間に蓄積してしまったのだと思われます。
そこで我らのお役立ちアイテム『トーラー』の出番です。電動のワイヤー式掃除機ですが、先端のコイルヘッドがフレキシブルに動くので、ここに汚れを絡め取る仕組みとなっております。
電源コンセントをお借りし、しばらくの間ガリガリとやっていくと、途中で何かに引っ掛かるような感触があり、ワイヤーの侵入速度が遅くなっていきます。この辺は手探りの作業となる為経験がものを言います。
ある一定の距離まで掘り進んでいくと、スっと軽くなる感覚があり、汚れ地帯を越えた事が分かりました。今度は抵抗を感じる箇所を重点的にお掃除していきます。
全体的にスムーズにワイヤーの出し入れができるようになるまで進め、最後にシンク一杯に溜め込んだ水を一気に流していくと、浴槽のお湯を抜いたときのように渦を巻いて流れてくれました。
今回の様に築年数が浅いにもかかわらずトラブルが発生してしまったのは、二階にカウンター型のシステムキッチンを設置している事も少し要因しているかもしれません。構造上床下を長い距離配管しなくてはいけなくなるので、勾配を上手く取ることが難しいからです。
そのあたりをキッチリと計算されて建築されていればその限りではありませんが、実際に使ってみるまで分からないのも確かです。
その為、個人宅で運用する際には今回のような清掃作業を定期的に行うか、市販の洗浄薬等のメンテナンスを通常以上に徹底する必要があります。