急に発生する水漏れトラブルって嫌ですよね。そのなかでも個人的に厄介な事になりやすいと感じる箇所は洗濯機回りの水漏れです。今回は誰にでも起こりえるそんな事態の中でも私が遭遇したちょっと怖い事例を紹介したいと思います。
去年の暮の事、普段通りの業務をこなしていると一本の電話が。
那珂市にて一人暮らしをされている学生さんからで、その日は休みなのでお部屋でゆっくりとくつろいでいたところ、急に天井から大量の水が落ちてきてお部屋が水浸しになってしまったとの事。
幸いな事に家財にこれといった被害はなく、症状は今のところ止まっているという事でした。建物の形態や細かい症状などをお聞きし、直ぐさま向かいました。
お部屋は上菅谷駅と国道349号線の間にある賃貸アパートの一室で、築年数は10年内と比較的新しい建物です。その日は大家さんがお出かけになっているという事でお立ち会い頂くことはできませんでしたが、電話にて詳しい状況を逐一報告しながらの調査となります。
到着してから特に被害の大きいとされるバスルーム横の脱衣場周りを拝見させていただくと、天井の壁紙だけでなく石膏ボードもかなり水を含んでおりグズグズに・・。
ただ事ではない事態ですが、今は漏れの進行が落ち着いている事がせめてもの救いです。その間に原因の究明をしなくてはなりません。
と言っても一見して大体の予想はついていたのですが、この症状だとこちらのお部屋内で問題がある訳ではなく、上の階から垂れてきているというのがセオリーです。
しかしながら二階の住人はお留守。どうしたらよい物かと思考を凝らしていると丁度良く帰ってきてくれました。どうやら近くに買い物へ出かけていたみたいです。
そこで大まかな事情を説明し、ご了承を得てからそちらのお部屋も診させていただくこととなりました。
するとやはりこっちに異常が発生していたようで、洗濯機を設置している防水パンより大量の水がオーバーフローしており、その症状から排水のつまりによる逆流が予想されます。
それを見た入居者さんはショックを隠せないご様子でしたので、すぐに直せる旨をお伝えしてから作業に移ります。
先ずは洗濯機に接続されている電源コードや諸々の給排水金具を取り外し本体を移動させます。そして下に設置されている排水溝を開けてみると、そこには衣類から落ちたと思われる埃の塊が鼠色の巨大な粘土状になって滞在していました。
それらを取り出した後はパン全体も一通りキレイにする為散水ホースで洗浄していきます。
最後に洗濯機本体を再度設置し、操作パネルで脱水を試みてみると、キチンと排水されてくれました。年の為にその他の箇所も一通りチェックしていきましたが、問題は無さそうでしたので今回の漏水原因はここだけで問題なさそうです。
今回の事例のように洗濯機に関してはお出かけ中も運転させている事が多いので知らぬ間にトラブルに発展していることも少なくありません。場合によっては損害を与えてしまうこともありますので、集合住宅にお住いの場合は注意が必要です。