朝昼晩と大切な家族の食生活を守り、私たちの暮らしを豊かな物にしてくれるキッチン。そんな重要な役割を担っている個所だからこそ、時にはメンテナンスが必要になることだってあります。
先日は朝一番に坂東市の河川沿いにお住いのお客様より台所蛇口の動きが悪くなってしまったので見に来てほしいとご連絡を受けました。
こちらは以前にも数回訪問したことがあり、半年ほど前におトイレのタンク内部品を交換した際に「次は台所かもしれませんね~」なんて話していた記憶があるのでまさか現実になろうとは・・という感じです。
とはいえその時点で前兆として幾つかの動作不良が起きかけていたのでお客様は「やっぱりだめでしたぁ」と観念されていたご様子。
しかしながら既設水栓は何年も前に東京に出家されたご子息様と一緒に選んだという思いでのエピソードもあり、可能であればそのまま残したいというお客様たっての希望もあります。
本来であれば使用年数を考慮すると水栓本体の交換にて対応したほうが良いのかもしれません。それでも使う人それぞれの思い入れという物があり、それらを無視することなんてできません。
そこで前回訪問を終えた後に念のためメーカーサイトよりダウンロードしていた製品の仕様書と展開図を確認し、現在発生している症状から必要とされるであろう部材を選定し、数日後に再度訪問をさせていただきました。
その際に用意していったのは水栓カートリッジとOリング、それから潤滑性を上げる為の専用グリースです。操作性能に関係してくるのはこれが全てになりますのでもし今回組み換えを行ったとしても良い効果が得られなかった場合には諦めるしかありません。
普段とは少し違った緊張感のなか、慎重に作業を進めていき30程で全てのパーツを入れ替えることに成功しました。
後は玄関横に設置してある止水栓を開いて通水チェックを行うだけ・・・。この時は漏水などが万が一起きてしまってもすぐに対応できるようお客様には水栓の横に待機してもらいました。
慎重に少しずつバルブを開いていくと、お部屋の方から「あら~~~!」という奥様の声が・・・これはマズイ!と思い、急いで止水を行おうとしたところ次いで「新品の時みたいにスムーズになってよかったー!」と。
どうやら上手くいったようで、建築当初の操作感に近くなったと喜んでもらえました。