今回のお客様は、「キッチンシンク内の水が全然引かなくなってしまったのでどうにかして欲しい」とのご依頼を受けました。ある程度の症状を想定して、茨城県結城市にあるお客様宅へとお邪魔致しました。 閑静な住宅街に建つ、立派な和風平屋のお宅でお住みになって10年~15年程経過したかな?という印象でした。到着後早速台所へご案内して頂き、昔ながらのステンレスキッチンでした。
シンクを確認するとやはり逆流しているのかシンクの半分くらいの高さまで生活排水が溜まっていました。ご依頼主さんに話を聞くと、昨日から洗い物をしていると流れが悪くなり、今朝完全に流れなくなってしまったとの事でした。早速作業を開始。おそらく原因は使用経過から排水管内に堆積物があり流れを封鎖しているのだろうと考えました。
ただ、その堆積物が入り口からどの位置にあるかは分からない為、まずはトーラーという専用の機械によって、堆積物を粉砕して流れを作る作業から開始しました。ワイヤーになっており、先端のヘッドはコイル状・槍状・ブラシ形状など状況に応じて付け替える事が出来ます。
トーラーには手動と電動があり、まずは手動から使いました。入り口から約1mほどの箇所で手応えが有りましたので、そこを重点的に動かしてみると、堆積物が貫通し一気に溜まっていた水が流れ出しました。ここで正解という事ですね。トーラーでの洗浄には限界があるので、しっかり堆積物を落としてから仕上げにパイプ内を洗浄する洗剤を撒いて最後に水で2分程洗い流せば完了となります。
この堆積物はなぜ出来てしますのか。これは、食器や調理器具を洗うと微量ながらも油が混入します。洗剤と一緒に油が流され、配管内部にへばり付き堆積して、詰まりの原因と変化していきます。経年劣化のようなものなのですが、月1回はパイプ管を洗浄する事をオススメします。各ご家庭でのメンテナンスが少しでも経年劣化を遅らせる要因となりますので実践しましょう。