使う回数はそう多くはないものの、使用できなくなるととても困るのが洗面台です。シンプルそうに思えて内部の構造は複雑なため、自分で修理が難しいゾーンが洗面台。「そのうち、元通りになるだろう」と気楽に構えていると、さらなる悲劇が舞い降りることもあるため注意が必要です。
今回そんな洗面台の水漏れトラブルで、お電話頂いたのは稲敷市にお住まいのお客さまです。川の多い稲敷市では、ヘラブナやブラックバスなど注目の魚が沢山獲れる漁場がいっぱいあります。稲敷市の東地区や江戸崎地区には市きっての釣り場があり、週末になると多くの釣り人たちで賑わいます。今回お電話いただいたのは、フィッシングのメッカである桜川地区にお住まいのお客さま。趣味の釣りから帰宅したところ、洗面台の床が水びたしだったそうです。早速修理に向かいました。
◇水漏れの原因は、洗面ボウル
ご指定されたマンションに向かうと、60代くらいのご夫婦が出迎えてくれました。築30年の分譲マンションだそうで、新築時からずっとこちらにお住まいだそうです。洗面台は10年くらい前に一度リフォームされたそうで、比較的新しいタイプの機種が据え付けられていました。洗面台の床板は湿っていて、水の跡が残っています。
洗面台の水漏れが気になるとき、原因を調査する必要があります。洗面台の蛇口本体が壊れているケース、洗面台のボウルに問題があるケース、洗面台下の給水管にトラブルがある場合が考えられます。上・中央・下を細部まで点検したところ「洗面ボウル」にヒビが入っているのが分かりました。
洗面ボウルは樹脂やホーロー・プラスチックなど、色々なタイプがあります。お客さまが使用されていたのは、陶器製の洗面ボウル。右端の部分に小さなヒビが入り、そちらの箇所から床に向かって水漏れが起こっているようです。
お客さまにヒビの様子を見てもらい、応急処置としてヒビ割れを補修材で一時的に被うか、もしくは洗面ボウルを新しいタイプと交換するかご案内させて頂きました。補修材で一時的に被った場合、コストは安く済むものの、数か月経つとまた水漏れが起こる可能性があります。一方で洗面ボウルを取り換えると、コストはかさむものの水漏れのリスクは最小限に抑えられます。
ご夫婦で相談された結果、今回は補修材で一時的にヒビ割れを覆う応急処置をさせて頂きました。2回目に水漏れが起こった際に、新しいボウルと交換させて頂く運びになりました。防水パテで一時的に溝を埋め、作業は終わりになります。
「老眼が進んでいるもので、ヒビには全く気が付きませんでした。思わぬところにトラブルの元があるんですね…」とお客さま。ご自慢の洗面台が再び使用できる状態に戻って、本当に良かったです。